誇り高きダニエルに出会って

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本日は「わたしは、ダニエル・ブレイク」映画会に多くの方にご来場いただき、まことにありがとうございました。

 病気でドクターストップがかかり、「生活補助手当」を受けようとするのに、「就労可能」と判断されて手当が受けられず、就職活動をして「求職者手当」を受けるように言われる。大工の腕を買われて雇ってくれようとする人に「医者から働くのをとめられている」と白状するしかないダニエル。2つの手当のどちらも受けられず、仕事もできないという窮状。

 そんななかロンドンから転居させられたシングルマザー、ケイティの家族と出会い、困っている彼女と子どもたちを親身に助ける。自分も暮らしていくことに困り果てているのに。彼が大切にしている家具を一つ、また一つと売り払って、最後には電話も止められてしまうほどに窮していきます。
 いろいろなエピソードがほとんど実話に基づいたものなので、とても説得力があります。フードバンクの場面もその一つです。
ケイティが最後に読み上げるダニエルの文章に、この映画の主張は集約されているといっていいでしょう。
I am not a client, a customer, nor a service user. I am not a shirker, a scrounger, a beggar nor a thief,
I am not a national insurance number, nor a blip on a screen, I paid my dues, never a penny short, and was proud to do so.
I don’t tug the forelock but look my neighbour in the eye. I don’t accept or seek charity.
My name is Daniel Blake, I am a man, not a dog. As such, I demand my rights. I demand you treat me with respect.
I, Daniel Blake, am a citizen, nothing more, nothing less. Thank you.

イギリスが舞台ですが、わたしたちの社会でも似たようなことは起こり得ることであり、自分たちの問題として考えていけたらと思います。

 さて、この映画会では「フードドライブ(食品寄贈活動)」の呼びかけをさせていただきました。これはもちろん強制ではなかったのですが、写真のとおり本当にたくさんの食品を寄贈していただきました。心から御礼申し上げます。映画会なのに、わざわざリュックにお米を入れて担いで持ってきてくださった方もありました。ほんとうにありがとうございました。